飯綱古町の家
所在地:長野県上水内郡飯綱町
敷地面積:995.94u
延床面積:147.89u
構造・規模:木造2階建て
竣工:2013年1月
施工:株式会社 鎌倉材木店
敷地は積雪地の農村集落の中にある畑付きの広い土地。建て主は、一緒に料理を作ったり、食べたり、庭や畑で働いたり、といった
「暮らしの楽しみ方」が上手な夫婦。そんな夫婦と子どもたちの暮らしを、より楽しく豊かに支えていく住まいにしたいと思いました。
最も眺めが良くて気持ちいい場所に、家族が集う広間を据えました。L字型のプランは広間と主庭が上の道路から見下ろされない形です。家全体は積雪対応でシンプルな形の大屋根で覆い、おおらかな姿となりました。
南側全景.左手に納屋、手前は畑.東下りの斜面を平らに切り開いた農村集落の中の畑付きの宅地.西側擁壁上は道路でアプローチは北側の道路から.南東に眺望が開き、周囲の茅葺民家や土蔵も良い景色になっている
大屋根のゆったりした姿の西側全景.外壁はモルタルに吹き付け、腰壁が唐松板張り
北側前面道路からの全景.手前の納屋との間は扇型の広い前庭
薪ストーブのある広間.家具の位置を変えて模様替えができるゆとりがある.主庭につながる木製のガラス戸は左右の戸袋に引き込んで全開することができる
暖房の主役はこの薪ストーブ.背後の壁はコンクリート打ち放し.外部を厚い断熱材で包んで蓄熱体にしている.ストーブ置き場の床はテラコッタタイル
台所.アイランドキッチンは四方から作業に参加できる.「一緒に楽しく」を形に.まわりの収納家具と共にオリジナルで製作した.
広間から台所を見る
広間の南側を見る.紙障子を閉めた状態.紙障子は両袖の戸袋に引き込まれる.右手の引き戸から玄関ホールへ
広間の設計時のスケッチ
広間を西側から見る.北に台所、南に主庭、吹抜けで2階の諸室につながっている
作業場の設計時のスケッチ
南側の畑からの全景.L字型のプランなので見る方向で印象が変わる.建物に囲まれた芝生の主庭から濡縁、広間へとつながる
作業場.ご夫人が仕事としてフラワーアレンジメントをするスペース.上部は吹抜けて小屋裏収納、2階の子供室へつながる.肋木のような梯子はハンガーに利用できる
洗面脱衣室.ヴォールト天井は漆喰仕上げ.洗面台の衛生陶器や引手の金物は建て主がIKEAで買ってきたもの
コーナー窓のある眺めの良い浴室.浴槽と洗い場はハーフユニット、壁と天井はタイルと漆喰の仕上
2階子供室を北側から見る.窓の外は花台と手摺.奥は小屋裏収納と作業場の吹抜.子供室は将来、中央の梁、柱の位置で南北2室に間仕切りして使うことを想定している
2階ホールから広間の見下ろし.右手はベランダ、左手は寝室
寝室は6帖+板の間の和室.吹抜けとは紙障子で仕切る
アプローチ夕景.敷き込んだ枕木が玄関へ誘う
主庭から見た広間の夕景
基本設計の模型