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ぐりっぷ建築設計事務所

新山の家


所在地:長野県千曲市
敷地面積:231.21u
延床面積:124.25u
構造・規模:木造 2階建て
竣工:2011年1月
施工:塚原建設株式会社

山裾の小高い場所に建つ住まい。元々、ここにはお寺の隠居所がありました。その茅葺の控えめな建物は、里山と調和した佇まいや隣のお寺の堂宇との関係がとても好ましいものに思えました。そこで建て替える建物もその「好ましさ」を受け継ぐことにしました。設計のポイントは三つ。控えめで穏やかな佇まいとなるように、地形に馴染ませてコンパクト(に見えるよう)に造ること。加えて外に生活感が出過ぎないような工夫をすること。また、切妻屋根のボリュームを内部空間に素直に反映させること。そうすることで、簡素でありながら豊かな、この地に相応しい住まいが出来ると考えたからです。

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リビングからダイニング、玄関方向を見返す.広間の南はベンチの付いた出窓になっている.内外に適当な距離感をつけるためと内部を広く使うために、あえてこのような窓辺をつくった

南側遠景.お寺の参道を行く人からは平屋の建物に見える

玄関.杉板張りの軒庇が室内にそのまま入りこんで天井になっている

南西側のアプローチから見る.切妻大屋根に白壁が特徴の外観.格子の向こうは駐車スペースとバックヤード. 物干し場は建物の東に配置して生活感が表に出過ぎないようにした

階段吹抜けから広間を見下ろす.竿縁天井が2階へかけ上がっている

リビング背後の小さな書斎.後方は寝室に続いている.書棚やカウンターデスクは造り付け

洗面脱衣から浴室を見る.壁や天井はサワラ板張り.元々この地にあったサワラの木を挽いて使ったので節が多く野趣がある

寝室.右手の出入り口は物干し場になるデッキテラスへ続く.断熱性とプライバシーを高めるため、窓には障子をたて込んだ

玄関納戸は通り土間となって後方の勝手口やバックヤード、駐車スペースにつながっている。左手はキッチンへの扉.ここが機能的な動線の要
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2階ホールから和室を見る

アプローチ夕景

2階の和室からホールと子供室を見る.ここで屋根なりに棟が一番高くなる船底天井は、1階から竿縁を続けて「ひとつ屋根の下」であることを強調している

広間.リビングダイニングは吹抜けのワンルーム.建て主さんが探してきた北欧ビンテージ家具のイスとテーブルがしっとりと落ち着いた雰囲気をだしている.テラス窓の向こうはデッキテラス

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広間のイメージスケッチ(基本設計時)

模型(基本設計時)

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広間の出窓の向こうには山裾の景色が広がる.窓の上は天袋収納、ベンチ下はパネルヒーターや小物収納になっている